カフェやアパレルショップなど、おしゃれな空間づくりに関わる「店舗内装」の仕事。
興味はあるけれど、「どんな職種があるの?」「未経験でも大丈夫?」「建設業ってきつくない?」と、疑問や不安も多いのではないでしょうか。
この記事では、店舗内装に関わる主な職種、特に「施工管理」と「デザイナー」の違いや、具体的な仕事内容、気になる年収、未経験からのキャリアパスについて、業界のプロが分かりやすく解説します。
店舗内装に関わる主な職種と仕事内容

ひと口に「店舗内装の仕事」と言っても、役割によって職種は大きく異なります。
ここでは、店づくりにおいて中心的な役割を果たす3つの主要な職種について解説します。
1. 空間デザイナー(店舗デザイナー)
仕事内容:
クライアントの要望をヒアリングし、店のコンセプト、レイアウト、使用する素材、色彩、照明計画などを決定し、デザイン図(パースや図面)を作成する仕事です。「どんな店にするか」という理想を描く役割です。
求められること:
デザインセンスはもちろん、CADやIllustratorなどの専門ソフトを使いこなすスキル、トレンドをキャッチするアンテナが必要です。
2. 内装施工管理(現場監督・プロデューサー)
仕事内容:
デザイナーが描いた図面を元に、実際に店舗を完成させるための「司令塔」です。予算管理、スケジュール調整、資材の発注、職人の手配、現場での品質・安全管理などを行います。
求められること:
多くの人と関わりながら工事を進めるため、調整力、段取り力、コミュニケーション能力が最も重要です。未経験でも、前職での対人スキルが活かしやすいのが特徴です。
3. 内装職人(大工、クロス、塗装など)
仕事内容:
施工管理の指示のもと、現場で実際に手を動かして作業を行う専門家です。大工、内装仕上げ(クロス・床)、電気、設備など、専門分野ごとに分かれています。
求められること:
高い専門技術と、スピーディーかつ正確な作業能力が求められます。
【比較表】「施工管理」と「デザイナー」は何が違う?

特に混同されやすい「施工管理」と「デザイナー」の違いを、分かりやすく比較しました。
- 役割の違い:
- デザイナーは「理想(図面)を描く」のが仕事。
- 施工管理は「現実(店舗)にする」のが仕事。
- 働く場所の違い:
- デザイナーはオフィスワークが中心。
- 施工管理は現場とオフィスの往復が多い。
- 未経験からの難易度:
- デザイナーは専門スキルが必須で、未経験のハードルは高い。
- 施工管理はポータブルスキル(段取り・調整力)が重視されるため、比較的目指しやすい。
- 平均年収の傾向:
- どちらも実力次第だが、現場全体を統括する施工管理の方が、高収入を目指しやすい傾向にある(※後述)。
「内装の仕事はきつい」は本当?建築・土木との違い

インターネットで検索すると、「内装 仕事 きつい」「やめとけ」といったネガティブな言葉を見かけることがあります。
実際のところはどうなのでしょうか?客観的な事実をお伝えします。
なぜ「きつい」と言われるのか?
工期が短い:
店舗には必ず「オープン日」があります。絶対に遅らせることができないため、オープン直前はどうしてもスケジュールがタイトになり、残業が増える傾向にあります。
調整が大変:
クライアント、デザイナー、ビル管理会社、多数の職人など、関わる人が非常に多いため、その調整にストレスを感じる人もいます。
建築・土木とは違う「内装」のメリット
一方で、一般的な「建設業(ビル建設、道路工事など)」と比較すると、内装ならではのメリットもあります。
現場は「屋内」が中心:
雨風に打たれる屋外作業とは違い、空調の効いた商業施設やビル内での作業がメインです。
力仕事は少ない:
施工管理者の仕事は「管理」が中心です。重い資材を運ぶのは職人さんの仕事なので、体力的な負担は比較的少なめです。
近年は、業界全体で働き方改革が進んでおり、フレックスタイム制の導入や、年間休日を増やすなど、「ホワイトな働き方」を実現している企業も増えてきています。
未経験から目指せる?年収とキャリアパス

「おしゃれな空間づくりに関わりたいけれど、デザインの経験はない」という方には、「施工管理」からキャリアをスタートさせるのがおすすめです。
未経験なら「施工管理」がおすすめな理由
先述の通り、施工管理に最も必要なのは専門知識よりも「調整力」や「コミュニケーション能力」です。
営業、販売、サービス業などで培った対人スキルは、そのまま現場での強力な武器になります。専門用語や図面の見方は、入社後に実務を通じて覚えていけば問題ありません。
入社後のステップと年収イメージ
企業規模や実力にもよりますが、一般的なキャリアパスと年収のイメージをご紹介します。
- 1年目(アシスタント):年収350万円〜
先輩のサポート業務(写真撮影、書類整理など)からスタートし、仕事の流れを覚えます。
- 3年目(一人立ち):年収450万円〜
小規模な案件を一人で任されるようになります。働きながら「施工管理技士」などの資格取得を目指すと、資格手当でさらに年収が上がります。
- 将来(PM・幹部候補):年収600万円〜
大規模なプロジェクトを統括するプロジェクトマネージャー(PM)や、管理職を目指せます。独立して自分の会社を持つ人もいます。
まとめ:おしゃれな空間を「あなたの手」で実現する仕事

店舗内装の仕事は、確かに大変な側面もあります。
しかし、自分が苦労して手掛けたお店が地図に残り、オープン日にお客様の笑顔で溢れている光景を見た時の達成感は、他の仕事では味わえません。
未経験からでも、おしゃれな空間を創り上げるプロデューサーとしてのキャリアを築くチャンスは十分にあります。
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